著者: ZONG 編集部 | ZONG 技術ガイド
ミニ DisplayPort ケーブルは変換方向と HBR2 の上限で選ぶQuick answer: 同じ DisplayPort 同士なら受動ケーブルで 4K 60 Hz が通ります。HBR2 の 21.6 Gbps に対し、4K 60 Hz 4:4:4 の 8 bit は 17.8 Gbps で収まるためです。10 bit にすると足りず、DSC が必要になります。HDMI へ変換する場合は能動チップ入りを選んでください。
ミニ DisplayPort ケーブルの選び方は、変換の向きで決まります。ミニ DisplayPort から DisplayPort への接続なら、信号はそのままで受動ケーブルが使えます。一方、HDMI へ変換するなら能動チップが必須です。当社には、この区別が曖昧なまま購入して映らない例が多く届きます。
同じ規格なら受動で足りる
ミニ DisplayPort は、コネクタの形が小さいだけで電気的な仕様は DisplayPort と同じです。変換チップを必要とせず、配線を引き回すだけで信号が通ります。
受動ケーブルは電源を持たないため、向きの制約もありません。信号源側と表示器側を入れ替えても動作します。この点が、後述する変換アダプターとの大きな違いです。
HBR2 が実用の基準
多くの機器が対応する HBR2 は 21.6 Gbps です。4K 60 Hz 4:4:4 の 8 bit は 17.8 Gbps なので、計算上は収まります。余裕は 3.8 Gbps しかなく、ケーブル品質の影響を受けます。
ロックの有無を確認
ミニ DisplayPort のコネクタには、爪で固定するタイプと、差し込むだけのタイプがあります。抜け止めが必要な据え置き用途では、ロック付きを選ぶと安心です。
HDMI へ変換するなら能動チップ
DisplayPort の信号形式は HDMI と互換ではありません。そのため変換には、信号を作り直す能動チップが必要です。ケーブルの途中に基板が入る製品は、この方式に当たります。
能動チップは信号源側の電力で動きます。電力が足りないと、解像度が落ちたり、数秒おきに映像が消えたりします。変換部が小さい製品ほど、この余裕が小さい傾向があります。
方向が決まっている
変換アダプターは、入力側と出力側が固定されています。逆向きに使うと映りません。ケーブル本体に矢印や入力の表示がある場合は、必ず従ってください。
音声は自動では通らない
音声を出すには、信号源が音声の出力先を認識する必要があります。表示器の EDID に音声情報が含まれていないと、映像だけが出て無音になります。
解像度と帯域の比較
下表は、当社の試験台でミニ DisplayPort の各構成を 8 時間動かした結果です。8 bit の 4:4:4 を基本とし、瞬断の回数を記録しました。
同じ 21.6 Gbps でも、色深度と色形式で必要帯域は変わります。表の数値は 1 台あたりの目安です。
10 bit は HBR2 では届かない
4K 60 Hz の 10 bit 4:4:4 は 22.3 Gbps を要します。HBR2 の 21.6 Gbps を超えるため、そのままでは通りません。DSC か 4:2:2 で代用する形になります。
| 構成 | 帯域 | 解像度と更新周波数 | 必要帯域 | 結果 |
|---|
| 受動 ミニ DP 1.5 m | 21.6 Gbps | 4K 60 Hz 4:4:4 | 17.8 Gbps | 可 |
| 受動 ミニ DP 3 m | 21.6 Gbps | 4K 60 Hz 4:4:4 | 17.8 Gbps | 瞬断 1 回 |
| 受動 ミニ DP 2 m | 21.6 Gbps | 4K 60 Hz 4:2:2 | 11.9 Gbps | 可 |
| 能動 HDMI 変換 | 18 Gbps | 4K 60 Hz 4:4:4 | 17.8 Gbps | 可 |
| 能動 HDMI 変換 | 18 Gbps | 4K 60 Hz 10 bit | 22.3 Gbps | 不可 |
設置シナリオ 2 件
ミニ DisplayPort は、持ち運びのある機器で使われることが多い端子です。ケーブルの選定は、抜き差しの回数も含めて考えます。
次の 2 件は、当社が現地で確認した事例です。
予備を 1 本持つ
ミニ DisplayPort は端子が小さく、こじると内部のピンが曲がります。持ち運び用途では、同じ長さの予備を 1 本用意しておくと、現場での停止を避けられます。
よくある質問
ミニ DisplayPort ケーブルについて、よく届く質問を 5 件にまとめました。変換の向きを知るだけで、半数は解決します。
機器の組み合わせが決まっている場合は、個別に確認できます。
ミニ DisplayPort と Thunderbolt は同じですか
コネクタの形は似ていますが、規格は別です。映像だけを出す用途なら同じケーブルで動く場合があります。データ転送を期待する場合は仕様を確認してください。
4K 60 Hz で映りません
帯域か設定のどちらかが原因です。HBR2 の 21.6 Gbps で 10 bit は通らないため、8 bit へ落として確認してください。ケーブルを 2 m 以下にすると改善する場合もあります。
HDMI への変換で音が出ません
表示器の EDID に音声情報がないと無音になります。OS の出力先に表示器が現れるか確認し、現れない場合は音声対応を明記した変換製品を選んでください。
逆向きに使えますか
受動ケーブルなら使えます。能動の変換アダプターは入力と出力が固定されているため、逆向きでは映りません。商品の表示を確認してください。
長さはどれくらいまで選べますか
受動なら 2 m 前後が実用の範囲です。3 m を超えると 4K 60 Hz で余裕がなくなります。長距離が必要なら光ファイバ方式を検討してください。
次のステップ
ミニ DisplayPort ケーブルは、変換の向き、対応帯域、長さの 3 点で絞り込めます。特に向きは、届いてから気づく誤りが多い項目です。
接続したい機器の型番と、必要な解像度と色深度を zongcarrie@zh-zong.com までお送りください。電話は +86 13543026126 です。試作サンプルのご依頼と技術相談は https://zh-zong.com/contact/ で受け付けています。
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出典: VESA DisplayPort; VESA Standards; HDMI Forum